超優良物件:中古戸建 駅徒歩5分を夫婦で決めきれなかった話

ども。えいひれです。今回でおそらく第4回くらいを迎えるマイホームシリーズ。

今回はタイトル通り私の中で「超優良物件」を見つけたが、決めきれなかった話をしよう。

その後、地元の不動産会社3社(A社・B社・C社)から紹介を続けてもらっていたが、なかなか決定的な物件には会えなかった。特にA社の担当者からは頻繁にお声がけ・紹介を頂いており、出来ればA社に縁があればよいなと考えていた。

夫婦で話し合って、探している物件の希望条件は下記を伝えていた。

物件の希望条件(夫婦すり合わせ後)

私達が探している物件の最優先順位を3つ挙げると下記だ。

  1. 駅から徒歩10分以内
  2. 子供達が転校せずに済む(上の子=中学校・下の子=小学校)
  3. 戸建の2階建(新築・中古・土地)

この中で一番のネックは2の子供の転校問題だ。

私達は家を購入する時期が遅かったため、転校しない前提で考えると物件は学区内エリアに限定されてしまう。何より子供自身が転校を嫌がっていた。

「小学校入学前に家を買う」のは、購入対象エリア拡大のためにはとても有効な方法だと思う。

そして、物件を探し始めてから3ヶ月が過ぎた。
3つの条件を満たした物件は……1件も出なかった。

希望条件合致:『中古戸建 駅徒歩5分』が出現

とある土曜日の朝。

いつものように物件サイトの新着物件を眺めていると、それを見つけた。

中古 3階建戸建 築7年

思わず二度見した物件の条件は下記だ。

  • ◎駅から徒歩5分(◎徒歩10分以内を満たしている)
  • ◎現在の学区内(〇中学校転校なし:〇小学校転校なし)
  • △戸建の3階建(△2階建ではない・△中古築7年)
  • ◎予算(◎余裕のある予算内)

今までで一番の超優良物件だ。

え?この物件スゴく良くない?

来たかもしれない。ついに決める時が。

数千万の買い物を本気で検討する時、こんなに気持ちが高まるなんて知らなかった

3ヶ月間探した中で、ここまで条件を満たした物件は初めて。価格も予算に十分収まる。

おそらく、毎日物件情報サイトで探し続けたからこそ余計に解る。
この物件は「買い」の検討を入れるべきだ。今すぐ。

サイトの物件紹介に外観の写真は載っていた。

急いで妻に伝える。

「見て見てこの物件!良いんじゃないかな?場所あそこじゃない?」

妻も俄然興味を示し、Google Earth と Googleマップで確認を取る。

BINGO。Googleマップからすぐに物件の場所も判った。

たぶん今の家から駅までの道の途中、少し逸れた場所だった。

時々通る場所で平日・休日問わず雰囲気について把握している。

ここなら申し分ない。心がざわつく。
駅から10分以内の条件を満たしており、子供達の転校も必要ない。

ただし中古の3階建てであり、希望条件の2階建ではない。

いやいや、予算に限度がある以上100点の物件などおとぎ話。

しかし、希望条件とは別に1点だけ懸念点がある。
×線路がとても近い(10m圏内)のだ。

掲載不動産会社へ朝一で電話

情報サイトで、物件を紹介している不動産会社は1社しかなかった。

仲介は大手のS不動産のみ、専任媒介物件だろうか。

個人的には、色々な物件を紹介していただき、お世話になっているA社の担当者を仲介に入れたい。しかし、A社経由で問い合わせを入れた場合、両手仲介が可能な他の顧客が現れたら?(愛読書は「正直不動産」です。)

(A社経由だと「囲い込み」で購入をブロックされる可能性があるかもしれない)

A社から問い合わせを入れた場合、他に両手仲介可能な別の客が現れたら、片手仲介となる私達がこの物件を買える事はないだろう。ここは正攻法、S不動産に直接電話して即内見の予約を入れるべきだ。

中古戸建、駅徒歩5分

直感が告げていた。

この物件は1週間経たず売れてしまうだろう

Webページに掲載されていたS不動産の番号へ電話したが、朝9時前で電話が繋がらなかった。
はやる気持ちを抑えて、9時まで待つ。

そして、9時ちょうどに電話、駆け足で自己紹介をし、

  • 物件を内見したい事
  • 近所に住んでいて、すぐにでも見に行ける事
  • 事前審査XXXX万円(販売額以上)で2つの銀行で審査を通過している事

を伝えた。

紹介物件は「現在居住中」との事だったので、内見日時を調整して折り返しを貰える事になった。

翌日の朝10時から物件内見を予約

昼過ぎくらいにS不動産の担当者から、折り返しの電話があった。

現所有者いわく

「物件を出したばかりで片付けがまだだそうです。明日から内見を開始したい。」

との事で明日、日曜日の午前10時から物件の内見をする事になった。
内見は私達が一番乗りとの事で、出足は上々に思えた。

確かめるのだ。「即決」の覚悟を持って。

3階建中古戸建の状態良好!気になる電車の音は?

翌日の9時50分、家から歩いて5分とかからない現地の近くでS不動産の担当者と合流した。

お互いの自己紹介を軽く済ませた後、さっそく内見に向かった。

物件の現地イメージ:3階建の戸建で線路まで約10メートル


物件を内見した印象を一言であらわすと、

「とても良かった。」

  • 間取り4LDK、3階建でリビングは2階
  • お風呂・洗面所・水回り、バルコニーは2階に集約、洗濯動線も2階で完結
  • 2階と3階にそれぞれバルコニーあり
    向かいの窓位置も面と向かっているわけではなく、十分バルコニーに洗濯物は干せそう

3階建だが、水回りが2階だけで完結するのは素晴らしい。
妻も2階の洗濯~バルコニーの洗濯動線を見て喜んでいた。

また、建物自体の損傷や痛みなども多くなく、外壁も綺麗でチョーク等は一切出ていない。

目立った場所で言えば台所の一部壁紙に落書きと剥がれ、床に多少の傷があったりしたが築7年を考えても、かなり良い状態のように思えた。

線路まで約10メートル電車の音は?

気になるのは10メートルしか離れていない線路の「音」だ。

1階から2階、3階でそれぞれ電車が通過した時の音を聞いてみた。

現所有者も電車の音は気にするポイントだと考えているのだろう。

「3階だと多少聞こえますが、1階と2階は気になりませんよ。」

と話していた。

S不動産の担当者と一緒に

「どうでしょう?どれくらい電車の聞こえますか?」

「1階も2階も窓閉めてるとほとんど気にならないですね。」

と話しつつ、各階で窓を開けたり閉めたりしながら、電車が通るのを何度か確認した。

結果、少なくとも昼間では、窓を閉めているとそれほど気にならなかった。

ポイントは3階の線路に一番近い部屋、ここは電車音が気になる?

一方で3階で線路に一番近い部屋は、窓を閉めても多少音が気になった。

3階の部屋からのイメージ、電車が通るのがよく見える

3階の窓から電車が行き来するのを眺めながら、窓を開け閉めして音を何度か聞いた。

最寄りは急行の停車駅で大抵の電車は速度が落ちる。
距離のせいか振動はさほど感じないが、深夜の静かな時間帯だと響くかもしれない。

個人的にここら辺は慣れで十分許容範囲だと思った。

物件の内見が終わって

そんなこんな物件の内見は終了した。

「ご興味があったら連絡くださいね。」

S不動産の担当者はあっさりとした感じだ。

『物件周辺の調査レポート』を受け取り、また、アンケートを受け取って後日返送する事になった。

「今日はあと2組がこの物件の内見に入ってるんです。」

私の中で「ここはすぐに売れてしまう」という印象は内見してむしろ強くなった。

内見予約の話もおそらく本当ではないだろうか。

購入を決めた自分+購入を躊躇う妻=購入見送り

内見が終わり、あらためてこの物件条件を整理してみた。

良かったポイント

  • ◎駅から徒歩5分(◎徒歩10分以内を満たしている)
  • ◎現在の学区内(〇中学校転校なし:〇小学校転校なし)
  • △中古戸建 3階建 築7年(△2階建ではない・△中古築7年・〇外観・中も綺麗・〇2階に動線集約)
  • ◎予算(◎余裕のある予算内)

内見して気になった点

  • ×線路と電車の音(3階の線路側は音が聞こえる)

内見が終わって、二人で家に戻る道すがら、

私は言った。

「買いだと思う。即決で買う物件と感じた。」

妻は言った。

「でも、3階の電車の音は大丈夫かな?長男は神経質だから」

なんという事でしょう。妻はこの物件に完全に乗り気ではない。

間違いない、10年連れ添ったからこそすぐ判るシリーズ1

これは買う気が無いトーンだ。

私は続けた。

「駅近で、子供2人共転校なし、3階建だけど建物の状態も良かった。価格も予算内だし。」

妻は言った。

「でも、階段が急なのが気になる。あと、階段の幅が狭くて怖い。」

その後も妻との会話は、

「でも……」

「あと……」

と、どこか煮え切らない感じだった。

初めて新築戸建を夫婦で見に行った時、彼女のワクワクした感じや新しい暮らしに描く期待感。

今話している妻にそれは全くなかった。

あるのはただ戸惑いと逡巡、妻のイメージではここは買う物件ではないのだ。

結局、この帰り道に夫婦で一つの答えは出なかった。

それがこの物件を見送るという答えだった。

そして、

その週の終わりを待たずして、内見した中古戸建3階建の物件は情報サイトから消えた。

その後の話:買うのをどうやって決める?

妻はあの時の事を振り返ってこう話している。

「ごめんね。たぶんあの時、私は決める準備が出来ていなかったと思う。」

「ううん。こっちも先走ってたよ。いきなり家を決めるのは本当に難しいよね。」

妻の言う通りだ。

当たり前かもしれないが、買うのを決めるって本当に難しい。

考えてみれば、家を見にいく前から夫婦で温度感がまるで違った。

私は「即決の覚悟で見に行った」

妻は「良い物件の一つを見に行った」

おそらく、あの時一緒に内見した妻の頭の中で

『この物件に実際に住んでみたイメージ』

を一生懸命してくれたに違いない。

しかし、「買う決断」には覚悟と準備が必要だ。

妻にはあの時それが無かった。そして、あの電車が近い3階建はしっくり来なかったのであろう。

大丈夫。

今回「決めなかった事」を決めた事が、次に「決める事」をきっと助けてくれるから。

一つの決断は、次の決断に必ず役に立つ

個人的に、物件を購入するか、しないかの大事な決断に過去の物件と比較する必要はないと思う

前に見た物件と比較して

  • 〇ここが良い
  • ×ここが悪い

そんな風に決めないで、都度自分達の希望条件と照らし合わせて、時には直感なんかちょっと信じながらお互いの「欲しい」で決めていくのが良い。

そして、この物件を見学してから1週間後、地元のB不動産の担当者から、一通のSMSが入る

それが今契約した土地になるのだが、その話はまた次にしよう。

余談:不動産A社の担当者から月曜日に連絡が入る

内見をした翌日、地元不動産A社の担当者(出来る人)から、月曜日に連絡が2回あった。

そう、日曜日に内見した物件についてだった。
私達の希望に合うと、すぐに連絡をくれたのだ。

  • 1回目:『「中古戸建3階 駅徒歩5分」検討条件にかなり合うと思ってご連絡しました。』
  • 2回目:『私から問い合わせてみたのですが既に成約済み、との事でした。申し訳ありません。』

地元不動産A社から、S不動産への問い合わせでは、この物件は月曜日の段階で既に売れていた。

……「売れたのか」「囲い込み」だったのかは、定かではない。

しかし、私自身この物件を即決していたのだ。

不動産A社の担当者(出来る人)の見る目はさすがとしか言いようがない。

→前回:住宅ローン:いくら借りる?ライフプランを作って計算する Financial Teacher Sysetm 8

→次回:新規分譲地の土地を契約するまでの話1 ~見学編~

By えいひれ

二児のパパです。ウェブのお仕事をしている傍ら、子供と一緒に遊ぶ日々。

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