妻は言った。
「マンションがいい。」
私は言った。
「戸建がいい。」
意見は合わず、埒が明かない私達。
こんな時どうすればいいのか?
→前回:家:妻の実家は「戸建」で、私の実家は「マンション」だった
私は経験的に知っている。
この投稿の目次
伝える事を伝えた上で、第三者を挟んで意見を整理してもらう
私達の場合、意見が割れた場合に手っ取り早い解決方法は
第三者からの意見を聞いてみる事だ。
お互いの意見はなかなか聞き入れ辛くても、客観的な第三者からの意見だと案外腑に落ちたりするものだ。
お互いの主張を伝えて、話し合う事はとても大切である。
しかし、夫婦の距離は時に近すぎて、
「これくらい言わなくても解ってくれるだろう」
と期待してしまったり、伝える事をサボってしまう事がままある。
今回の場合、私達はお互いの主張はできている。あとはどのように話し合いを進めていくかだ。
そして、「戸建」か「マンション」か?
この答を導くためベストな第三者は『不動産屋さん』だろう。
『不動産屋』はその道で海千山千のエキスパートであり、私達のように
「夫婦で意見が異なるお客様」
など日常的に遭遇しているはずだ。
「マンション」か「戸建」で意見が分かれる夫婦などきっとテンプレートに違いない。
そして、その捌きが上手な人ほど「やり手」と見ていいだろう。
私はこのハルマゲドンに終止符を打つべく、すぐに目星を付けていた『地元の不動産屋』3か所へアポイントメントを取った。
余談:緑の毛むくじゃらの会社は行った?
初回の相談カウンターとして、CMでよく見かける緑の会社(毛むくじゃら)は選ばなかった。
紹介手数料がビジネスモデルの会社に仲介を依頼することは、結局その会社が得ているであろう手数料は自分たちの購入代金から支払う事になるからだ。(というのをYouTubeで見た気がする)
それなら、地場で長くやっている会社から直接購入した方が、利益率が大きくなるだろうし、うまく行けば紹介手数料なしで浮いた差額から若干の値引きやおまけが期待できる可能性が上がるからだ。
地元不動産3件に問い合わせ
今回、私達が訪問した『地元の不動産屋』は3つ。
- かわいいマスコットの A社
- サイトが丁寧で地元周辺市に強そうな B社
- 創業XX年を詠い、哺乳類?がマスコットを掲げる老舗の C社
いずれも地域での活動を20年以上続けている老舗であり、地元の駅やデパートなどに広告を出していたりする。
3社に訪問した際、「ご来場アンケート」と題された用紙を出されたので、こちらの本気度を示すためにも出来るだけ丁寧に記入した。
不動産会社へ相談に行く前に準備した事
- 銀行の事前審査「XXXX万円借入可能」の承認を取る(=すぐに買える事を証明)
- 購入物件:互い希望条件の整理(=ウチは妻と意見が違えた状態でOK)
- ライフプランを考えておく:お金の人生設計(=いくらまで買えるのか?を出来るだけ正確に計算しておく)
- 物件の相場感を把握する(高いか安いかを判断できる基準作り)
不動産屋への準備で一番大切な事は「私達は本気で家を探してます」を知ってもらうことだと思う。
「一見さん」「冷やかし」ではなく「本気で物件を買いたい」を伝えるためにも、事前審査も2つの銀行で希望額の最大値の承認を得ていることを伝えて「買う準備は万端です」をアピール。
最後に課題となるお互いの整理した希望条件を伝えた。
また、「お金の人生設計」「物件の相場観を把握する」については、それぞれ Financial Teacher System 8 と Googleマイマップを用いた。長くなるので詳細は別の記事にまとめる予定だ。
夫婦の希望条件を整理
この時点で、私達の優先順位を整理するとこんな感じだった。
妻の希望条件:マンション派
- 駅までの時間
- 周辺環境
- 教育環境
私の希望条件:戸建派
- 間取り(広さ)
- 駅までの時間
- 耐久性・構造
そして不動産会社の担当者には、
「『戸建』か『マンション』か、とても悩んでいるんです……」
と告げた。
地元不動産1社目:A社 かわいいマスコット
最初に行ったのはA社。3社の中では一番規模が小さい所だ。
A社で担当に付いてくれたaさんは話がすごくわかりやすかった。
『「戸建」か「マンション」か夫婦で意見が分かれる』
そんな事は担当者にとって日常茶飯事なのであろう。
笑顔で話を聞いてくれ、そして私達の互いに異なる両方の意見をどちらも否定せずにうまく尊重しつつ、
「まずは一緒に見てみましょう。そこで少しずつ『良い』と感じた事から判断していきましょう」
と上手い感じにまとめてくれた。「出来る人だ」と感じた。
初めて物件の内覧
A社では色んな条件の物件を紹介してもらい、実際に見に行った。
中古戸建、中古マンション、そして自社で建築している新築2階建、新築3階建。
人が住んでいない新築物件や空き物件を見に行くときは気楽に見に行けるのだが、中古で居住中の物件では、もちろんあらかじめ日時を調整、予約して訪問する。
そして、訪問して判ったのが、実際に居住者が居る中で質問するのは相当ハードルが高いという事。
しかし、同伴してくれたA社の担当は、
「このインテリア素敵です。ウチもこういうの欲しいです。」
「入口すぐニッチで季節感演出できるんですね~」
「かわいいワンちゃんですね。名前は何ていうんですか?」
上手に合いの手をはさみながら、聞き辛いと感じていた事でもどんどん聞いてくれた。
「ここ開けても大丈夫ですか?」
「こちらの部屋も見せてもらって大丈夫でしょうか?」
「何か住んで困った事とかありますか?」
などなど、うまくリードしながら案内してくれたのでとても助かった。
特に床下とか、屋根裏収納など見たいけど言い出しにくい場所でもキチンと見られるように質問してくれて、ますます「出来る人だ」と感じた。
地元不動産2社目:B社 サイトが丁寧で地元周辺に強そう
次に訪れたB社は、会社規模では最初のA社よりも大きくC社より小さい。
担当に付いてくれたbさんは、ちょっとやる気がなさそうな感じだった。
B社のウリは、新築戸建で注文住宅よりも安い「フリープラン住宅」。
そのため、紹介された物件数は多かったが、中古物件(戸建・マンション)については、
「それよりもウチの~」
と話を聞いてくれる感じではなく、他社仲介の中古物件についての案内・紹介は一切なかった。
それはそれで良しとして、主にB社の新築戸建「フリープラン住宅」を見せてもらった。
新築の2階建、新築3階建。おしゃれだった。
外観はサイディングの2トーン、室内の色合いはグレージュ系の今風な感じ。
1階と2階の間に空間を作ったスキップフロアや、玄関→キッチン→リビングをぐるぐる回る回遊動線、充実した玄関周りの収納スペースなど「住んでみたい家」を感じさせる素敵な作りに妻は目を輝かせていた。
なるほど。中古物件を紹介しないのは自社の「フリープラン住宅」に実績と自信があるからなのだ。
地元不動産3社目:C社 創業XX年を詠い、哺乳類?のマスコットを掲げる老舗
最後に訪れたC社。会社の規模は3社中一番大きく、賃貸や物件管理、駐車場など手広くやっている。
C社のサイトからの登録時に「営業電話はしません」と書かれていたにも関わらず、登録するとバンバン電話がかかってきた。そんな印象は訪問してからもなんとなく引きずったままだった。
ここもA社と同様に新築、中古、戸建、マンションのすべてを幅広く取り扱っており色々見せて頂いた。そして、あらためて感じたのは、A社の営業の案内がいかに優れているか、という事だった。
また、C社も自社で新築戸建(2階建、3階建)を展開していたが、B社の方がおしゃれに感じた。
色合い、間取り、外壁など好みの問題もあるだろうが、妻と
「B社のフリープラン住宅がいいね。」
と話をした。
「マンション」or「戸建」、私達夫婦が出した結論
A社、B社、C社、そしてネットで見つけた物件もすぐに問い合わせをして内見させてもらった。
全部で20に届かないくらいの物件を見た辺りで結論は出た。
戸建2階建にしよう。
駅近マンションも魅力的だけど、やっぱり見てきた中で戸建は魅力的だった。
妻も一番「住みたい」が高まったのは、B社の戸建2階建を見ている時だったそうだ。
(こんな家に住めたら素敵だな)
確かにB社の戸建は今のトレンドをうまく取り込んでいて洒落ていた。
落ち着いたグレージュをベースとした色合いはもちろん、スキップフロア、回遊動線、洗濯→乾燥→収納の導線設計、そんな間取りと「戸建なら自分だけの部屋が持てる」事に憧れたと話していた。
また、個人的にも、マンションは価格上昇が年々続いている中、平方メートル当たりの価格は相対的に戸建の方が得ではないか?と考えた。
住宅総合:113.6(東京都124.1、愛知県110.8、大阪府118.1)
住宅地:101.1(東京都103.9、愛知県97.3、大阪府115.2)
戸建住宅:101.7(東京都106.8、愛知県106.7、大阪府98.4)
マンション:145.5(東京都146.6、愛知県149.1、大阪府148.4)
※2010年平均=100とした場合
妻の出した条件とは?
「ただし条件があります。」
そう、ただし付である。
戸建に決める際、妻からの条件。
それは「自分の部屋を持つ」=「夫婦別室」が必須条件。
え?そこは一緒でいいと思うのですがいかがでしょう?
……いえ、戸建ならもちろん部屋は別々ですよね。
方向性は決まった。
ただ、今まで見てきた物件は場所の諸条件で合致するものがなく、しばらくは市場を見てみる事になった。
→前回:家:妻の実家は「戸建」で、私の実家は「マンション」だった
→次回:住宅ローン:いくら借りる?ライフプランを作って計算する Financial Teacher Sysetm 8