ども。えいひれです。
サラリーマン4人家族の40代夫婦が県民共済住宅で戸建を建築するまで描く(予定の)マイホームシリーズ。
前回の「超優良物件:中古戸建 駅徒歩5分を夫婦で決めきれなかった話」で、私達は中古戸建の購入で、夫婦で意見が合わずに見送りとなった。
今回は「土地を契約するまでの話1 ~見学編~」です。
この投稿の目次
「買えなかった物件と比較する必要はない」
正直な気持ちを書いてしまうと、私はもやもやしていた。
あんなに超好条件だと思った物件で、妻と意見を合わせることが出来なかったからだ。
だが、気持ちを意識して切り替えていく必要がある。
同じ物件・条件が存在しない1点物ばかりの不動産市場において、前に買えなかった物件と比較する事に意味はないと考えている。
むしろ、過去に買えない物件とばかり比較してしまう事で、自分達の条件を狭めてしまいどんどん買えなくなってしまうのではないか。
1点1点を過去物件と(できるだけ)比較せずに、自分達の希望条件をしっかりまとめ、その希望条件に合致するかで判断する方が機会損失を防げるだろう。
……と、理屈では理解しつつも、一度スゲェ物件と戦闘ル(内見する)と、あれを超えるワクワクを身体が求めてしまう。オッス!オラ住宅迷子!
実際、物件を探していく中で、無意識に前回の物件と比較してしまう自分が居たのは事実だった。
「フリープラン住宅」B不動産 担当者bさんからのメッセージ
しかし、そんな事を考える間もなく、B不動産の担当者bさんから、1通のショートメッセージが入った。
B不動産は、新築戸建で注文住宅よりも安い「フリープラン住宅」が売りの地元不動産屋だ。
この新築戸建の「フリープラン住宅」は今風の住宅で、妻のお気に入りだった。
お手頃価格で間取りも注文住宅と同じように決められ、スキップフロアや回遊動線、2way玄関などの最近の流行を取り入れている。
そんなB不動産bさんからのSMSの内容は下記だった。
情報を連携頂いた。ありがたいです。ちゃんと見込み客できてた。もちろんすぐに返信を入れる。
駅徒歩8分!?しかも分譲地で100㎡越えですって!?
今までそんな条件が良い土地見たことない。
でも……でもお高いんでしょう?
価格はまだ未定らしい。おおよその価格帯だけでも聞ければいいのだが。
このSMSを頂いた後、すぐに電話で詳細を聞き現地を見にいく事にした。
案内された場所は10区画以上の新規分譲地
当日の朝9時30分、いつものB不動産に向かい現地まで車で案内された。
案内してくれたのは、bさんではなく、bさんの部下?っぽいTさんだった。
bさんと比べると若く少し頼りなく思えたが、話しやすく感じの良さがある方だった。
B不動産Tさん「ここです!」
広い。現在は駐車場となっているが、ここ一帯に区画が整備されて10軒以上の家が建つことになるのだろう。
B不動産Tさん「この場所でこれだけの広さが販売されるのは久しぶりです。」
B不動産Tさん 「前回この町内付近で新規分譲地が販売されたのは数年前だったと思います。」
Tさんが言う通り、この区画は物件が出る事自体そもそも少なかった。
これが土地の図面資料です。まだ、現段階ではお渡しできないのですが。。
そう言って見せてもらった開発予定図面、
区画の中に幅員5メートルの道路が二本平行して並び、その私道を挟むように北側と南側に家が立ち並ぶ。
二本の区画内道路は、公道ではなく私道。分譲地の共有持分になるらしい。
いわゆる中規模クラスの新規分譲地だ。
話と違う点:駅徒歩8分ではなく、駅徒歩12分
現地への移動は、B不動産から車で移動した。
そのため、駅からの経路については後で自分で確かめる必要がある。
とりあえず、Googleマップを起動して、最寄りの駅までの時間を調べてみた。
最寄り駅まで徒歩8分ではなく……徒歩12分 と出ていた。
「あの、bさんから駅から『徒歩8分』って聞いてたんですけど、Google先生だと12分ですよねここ。」
証拠のSMSとGoogleマップの検索結果をTさんに見せながら一応聞いてみた。
「ほらほら、bさんSMSで8分って書いてるw」
私は出来る限りの笑顔で、でも、少し意地悪く突っ込んだ。
聞き辛いことは最大の笑顔で聞くのがモットーです。
B不動産Tさん「え!?徒歩8分!?それはちょっと言い過ぎですね。」
「bさんって、いつもこんな感じですか?w」
B不動産Tさん「いえいえいえ!」
まだ若いTさんはこういう時の切り返しには慣れていないらしい。もし、私なら
「お伝えしていたより少し遠かったですね。大変申し訳ございません。
でも、徒歩10分以上なら販売価格の面できっとお安くできると思います。」
などしれっと紛らわして、メリットを前に出して煙に巻こうとするだろう。
そんな事がまだ出来ないTさんの力量について若干不安に感じた。良く言えば正直ではある。
(……B不動産のbさんはちょっとナシかな。)
この時点で担当者bさんへの信頼はかなりダウンしていた。
理由は簡単。「すぐに判る嘘を付く人」だからである。
興味を持たせるための方便だとしても、調べればすぐに判る駅からの距離でなぜ嘘をつくのだろう。
1,2分の誤差なら判らなくもない。仮に徒歩12分と正直に告げていたとしても私は間違いなくこの場所を見たいと思っただろう。それを8分とはちょっと言い過ぎではないだろうか。
一方で妻は案内された土地を見ながら、周囲を観察していた。
懸念事項:隣家の大型犬がよく吠える
と、けたたましい鳴き声と共に現地を奥の方まで見に行った妻が慌てて戻ってきた。
「犬居る!犬!吠えられた!」
見ると、区画の奥の方、隣家の犬がフェンス越しに吠え続けていた。
土佐犬?かなり大きく、こっちに向かってずっと吠え続けている。
「これは子供が怖がるね。私も犬はダメだわ。」
私も犬の近くに寄ってみた。名前が判らないが先客だ。犬に挨拶をしてみる。
「ワンワンワン!ワォーン!」
吠え続けて、最後に遠吠えされた。
近くで見ると、かなり大きな犬だ。立ち上がると80センチくらいあるだろうか?
ウチの子供が怖がるのは間違いない。
しばらく前に立って犬を眺めていたが、その間ずっと吠えている。
犬って吠える時はずっとこちらを見ているわけではなく、目をそらしながら吠える、そして遠吠え。犬の気持ちは私には解らなかったが、仲良くする事はできないだろうか?
(これだけ吠えても飼い主さんは来ないな……)
今は日曜日の午前中。隣家には車があったので、おそらく家の人は中に居るように思えた。
「ちょっと、あんまり刺激しないでおこうよ。」
「うん。隣の人が気になって。これだけ犬が吠え続ければ出てくるかな、と思ったんだけど。」
「そういうのヤメようよ。迷惑だよ。」
個人的には、すぐ隣の区画ではなく手前にすれば犬から十分に距離を取れる。
犬がいる隣の区画を購入しなければ問題は少ないように思えた。
B不動産のTさんにも聞いてみた。
「犬居ますね。すっごい吠えてますけど、あの手前に目隠しフェンスが建ったりしないんですか?」
Tさん「う~ん、どうでしょうね。奥の区画の方の土地になるのでちょっと解らないです。」
犬区画に目隠しフェンスが立つことは無さそうと感じた。
「犬が吠える」新規分譲地の感触はどう?
B不動産のTさんは、更に続けた。
Tさん「現時点でこの場所どうでしょうか?また、区画で場所のご希望等ありますか?」
妻の様子を伺うと
(うんうん)
と頷いている。
(これは今回はまんざらでもなさそうだ(犬以外は))
少し現時点の条件を整理してみよう。
駅徒歩8分ではなく12分だったが、価格次第では『十分に検討アリ』に思えた。
むしろこの辺りで駅徒歩8分だと、ちょっと価格が心配だ。
〇新規分譲地のメリットについて考える
メリットを考えると、まずは環境の良さ。
まず分譲地自体の日当たりがとても良かった。
区画の中に幅員5メートルの道路が二本平行して並ぶ。
そして、北側の道路、西の突き当りに犬。
5メートル道路、私道の南側に建つ家も戸建で日当たりは確保できそうだ。
場所は北側の南道路の区画 ② ③ 、⑪ ⑫ ⑬ が良いと思ったが、価格も高めになるだろう。
また、行き止まりの私道となるため関係者以外が入ってくる可能性は少ないだろう。
買い物関係では、最寄りの大きなスーパーまでは徒歩で4分ちょっと。今よりも近くて便利だ。駅からの道すがら他の大手スーパーもある。
また、この地域は病院・市役所・図書館、税務署なども徒歩圏内、10分くらい歩けば大きな運動公園もあり周辺環境は充実していた。
×新規分譲地のデメリットについて考える
一方でデメリットとして大きく4つ。
一つ目は、第一条件として考えていた駅徒歩10分を超えてしまう事。
二つ目に転校の発生。二人の子供のうち、中学校は転校しないで済むが、小学校は学区が変わり転校になってしまう。
三つ目として、「犬が吠える」だ。これは子供、とくに下の子にとって大きなストレスかもしれない。
犬を飼っている隣家と接した奥の区画は購入対象から真っ先に除外した。
四つ目に、道路が私道となること。
道路のメンテナンスや掘削問題などを考えると、できれば公道が望ましい。新規分譲時は新しい道路が整備されるので10~30年くらいは問題にならないかもしれないが、将来どうなるかは解らない。
B不動産案内:「犬が吠える」新規分譲地の条件まとめ(初回見学時)
- △駅から徒歩12分
- 〇現在の学区内(〇中学校転校なし:×小学校転校あり、〇距離は両方共近い)
- ◎戸建2階建
- ?価格
- ◎周辺環境:買い物・施設充実
- ×犬が吠える
- ×前の道路が私道
以前にも書いた通り、 予算に限度がある以上100点の物件などおとぎ話。
まとめた諸条件からは価格が予算内であれば「買い」の物件に思えた。
私達はTさんに答えた。
「かなり良いと思います。希望条件と比較して駅から若干遠いですが、その分価格が下がる事に期待しています!」
現時点では価格は未定で、価格決定と同時に販売を開始するとの事。
価格はまだ調整中で決まるのは約一か月後らしい。Tさんの予想価格を聞いてみたが、大体「予算の範囲~少し超える」くらいだった。
B不動産で渡されたフリープラン建築仕様書
その後「犬が吠える」新規分譲地の見学を終えた私達はB不動産に一度戻った。
そして、その他の物件情報なども聞いた。
他にも2つほど購入候補となる分譲地や戸建があったが、いずれの場所も子供が二人とも転校になってしまったり、小中学校までの距離が15分以上(大人換算、子供の足だと20分以上?)だったりと、やはり今日見た「犬が吠える」新規分譲地が一番良い条件に思えた。
Tさん「そうそう、これをお渡ししておきますね。」
それは、B不動産の新築戸建「フリープラン」 の標準仕様 と オプション仕様書だった。
それぞれが40ページくらいの冊子となっており、外壁の種類や、建具、ドアや床材、照明などの様々なプランが掲載されていた。
Tさん「建物の仕様、ドアとか床と外壁とかこの中から好きなのを決めてください」
渡された「標準仕様書」と「オプション仕様書」には建築建具やキッチン、各設備の選択肢が多数掲載されていた。
「うわぁ、このドアとかかわいい。」
わかりやすくはしゃぐ妻。
何これ。パラパラと眺めているだけでもとても楽しい。
家の外壁は3色まで選べて何色がいいかな。外壁をへーベルパワーボード?にすると60万~から!?
スケルトン階段はオプションで料金70万!?。
これが注文住宅の魅力か。見ているだけで夢膨らむ、ずっと見ていて飽きない。そんな冊子だった。
この日はこれで解散となり、B不動産のbさん、そしてTさんに価格が判り次第連絡をお願いして解散。
妻は家に帰ってから、この「フリープラン建築仕様書」をずっと眺めていた。
確かに今日、新規分譲地を見てから高まるのを感じる。
(家を買う時は、金銭感覚がマヒすると聞くけど……)
新規分譲地、そして注文住宅が持つ魅力の対価は金だ。魔物が居る気がした。
さて、「犬が吠える」新規分譲地、価格はいくらだろう。(続く)
→続き:「家:新規分譲地の土地を契約するまでの話2 価格公開そして契約へ」